腕振り

腕振り
 
   
ランニング時の腕振りには二つの目的があります。
   ひとつは体のバランスを保つ為のもので、横方向の動きがこれに相当
 します。 特に体の部位に弱さがある人は横揺れが大きくなります。
   これを防止する為に行うのが補強運動で腹筋・背筋を強化することで
無駄な 動作を省きロスのないスムースな動きが可能となります。

   人は歩くとき2本の線の上を歩きますが走る時は1本の線の上を走り
ます。 これを可能にする為の動きを補佐するのが腕の動きです。

    もう一つの腕の重要な役割は前に進もうとする推進力を補佐すること
です。運動力学的には前に進もうとすると必ず反対の動作がそこに生じ
ます。後ろに 腕を引く動作がこれに相当し、この動作があるから推進力
は発生します。一般に距離の短い短距離ほどこの動作は大きくなります。

   長距離ではリズミカルで スムーズな腕の振り方が要求されます。
    腕振りに変なアクセントや腕でリズムを取る走りをする人を最近見かけ
ますがあまり感心はできません。腕の肘の角度も90度がベストと思われ
ます。角度が小さくなると上半身がどうしても立った状態になりやすく走り
も窮屈になります。

    アフリカの選手の多くは腕の角度が小さいく、抱え込む様な走法ですが、
体系か らくる前傾姿勢で上体の浮き上がりを押さえ込んだ走りをみせて
くれます。日本人には真似できそうもありません。