脳を鍛える有酸素運動

   
    

認知症予防にも!脳を鍛える有酸素運動の始め方ガイド

脳の老化や生活習慣病防止に、誰でも簡単に始められる運動ガイド

脳を鍛える有酸素運動のイメージ

の健康や生活習慣病防止のために

近年、有酸素運動の様々な効果に注目が集まっています。以前から知られているダイエットや心肺機能の向上だけでなく、有酸素運動が脳の健康にも良い影響をもたらすことが知られてきているからです。
 
1999年米国デューク大学医学部の教授・ジャームス・ブルメンサルによって、発表されたうつに対する治療法の研究結果「Effects of exercise training on older patients with major depression」では、週3回、30分間の早歩きをしただけのグループが、抗うつ剤を投与したグループと同じ割合でうつ病の改善をしたという結果になりました。さらに再発率を見ると有酸素運動の方が良い数値になったと発表しました。

うつに対する治療法の研究結果のデータ

また国内でも、2017年1月17日に筑波大学がプレスリリースを行なった「短時間の運動で記憶力が高まる」によると、短時間の中強度運動(例えばウォーキングなど)後に、日常生活でのでき事を記憶する際に重要な脳領域である「海馬」が司る記憶機能が向上することを、ヒトで初めて明らかにしたと述べています。

最近では、統計的に肥満や高血圧、メタボリックシンドロームなどにかかったことがある人は認知症リスクが上がるということも分かってきました。まだまだ、明確なつながりを示すデータが十分には揃ってはいないものの、どうやら有酸素運動の継続は、脳の健康に良い影響をもたらすといえそうです。
 
そんな脳を鍛えることもできる有酸素運動。運動と聞くと難しく感じ、尻込みをする方も多いかもしれませんが、ポイントさえ抑えれば年齢や性別に関係なく簡単に始められ、無理なく続けることができます。

まずは気軽なフィットネス、ウォーキングから始めよう

有酸素運動の中でも、ウォーキングやジョギングは特別な器具などが必要なく、時間・場所を選ばずにできるため、誰でも気軽に始められるのが特徴です。

準備編

特別な器具を使わないとはいうものの、シューズや服装など最低限のアイテムは必要です。ウォーキングを始めるには、それぞれどのようなものを選ぶのが良いのでしょうか?

シューズ
一般的にウォーキングはかかとから地面に着地し、ジョギング(ランニング)では、つま先から着地するようにフォームが異なるため、シューズの作りにも違いがあります。
ウォーキングとジョギングのシューズの比較

メーカーや製品によっても異なりますが、上記のような特徴があります。どちらも10,000円くらいからスポーツショップで購入できるので、目的や自分の足のサイズに合わせて購入しましょう。足は1日のうちでも時間帯によってむくみの影響でサイズが変わります。午前に比べて午後の方がむくんでいるので、試し履きは午後に行うのが良いでしょう。

ウェア
散歩程度のウォーキングであれば、服装を特に気にする必要はありません。最近ではカジュアル服を扱うファストファッション店でも運動用のウェアを扱っているので、スタッフに聞いてみても良いかもしれません。少し気合いを入れて有酸素運動をしたいと思ったら、スポーツショップや百貨店のスポーツ用品売り場などの専門店でウェアを揃えましょう。最近では機能性とファッション性を併せ持ったウェアが増えています。お気に入りを身にまとえば、モチベーションもアップしますね。

専門店で売られているフィットネスウェアなら、通気性・速乾性・吸水性を兼ね備えている物がほとんど。3,000円くらいから購入できるシャツ(Tシャツやスウェットシャツ)と5,000円くらいから購入できるパンツを揃えましょう。本格的に走り込みたいという場合は、クッション性の高い厚手の靴下などを購入しても良いでしょう。

季節によって着用するアイテムも変わってきます。

春・秋:朝や夕方は冷え込むことがあります。さらに、ウォーキング中は汗をかきやすく、衣類の調節が難しいので、インナーウェアの上に、着たり脱いだりできるパーカーやジャージなどを用意すると良いでしょう。スポーツショップで3,000円くらいから購入できます。

夏:気温が高い夏は汗を大量にかくので、吸湿性と速乾性を兼ね備えたウォーキングウェアがおすすめです。紫外線が強くなるので帽子やサングラスの着用も◎

冬:冬は防寒が大切です。汗をかきにくいからといって、必要以上に厚着したりするのはNG。適度な保温性と透湿性のあるウェアを選びましょう。外部からの風の侵入を防ぎ、内部の風を逃がすような作りのウィンドブレーカーなども販売されています。

ウォーキングアイテムのチェックリスト

ウェアやシューズはオンラインでも購入できますが、試着して自分の体型にあったものを専門のスタッフが居る店頭で購入するのがおすすめです。

他にも汗をかいたときに拭き取れるように、スポーツタオルを準備したり、どのくらいの時間運動しているのかを把握するために時計も揃えておきたいところです。最近ではスマートフォンのヘルスケアアプリで、歩いた時間や距離などの情報を取得できるので、上手に活用しましょう。

実践編

お気に入りのアイテムで身を包んだら、いよいよウォーキング開始です。最初は1日10分でも構わないので、家の周りや公園などを散歩することから始めましょう。徐々に距離を伸ばしたり、歩く速度をあげたりすることで、無理せず行うのが大切です。また、ウォーキングは行う時間帯によって得られる効果は変わってきます。

日中と夜間のウォーキングの比較
自分のライフスタイルに合わせて、運動する時間を設定してみましょう。運動をする時は決まった時間に設定し習慣化することで、継続しやすくなります。ウォーキングに慣れてきたら、徐々にペースをあげてジョギングを行うなど、自分のペースで無理のないように“続けること”を意識して実践しましょう。

ウォーキングを行うときのポイント

気軽に始められるウォーキングやジョギングですが、運動の前後にはしっかりストレッチを行いましょう。ストレッチを行い、筋肉をほぐすことでケガの予防にもつながります。

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