雨じゃなかったら9秒台

伊東浩司・強化委員長、雨じゃなかったら9秒台出ていた

   
スポーツ報知

◆陸上 日本選手権 第2日(24日、大阪・ヤンマースタジアム長居

 男子100メートル決勝(追い風0・6メートル)で、15年世界ユース選手権短距離2冠のサニブラウン・ハキーム(18)=東京陸協=が大会タイ記録で日本歴代6位となる自己ベスト10秒05で優勝し、17年ロンドン世界陸上代表に内定した。100メートルでの代表入りは自身初。スタート直前に雨が本降りとなり9秒台突入はならなかったが、10秒0台の記録を持つ選手が5人もそろったレースを制し「日本一」に輝いた。

【写真】多田を振り切り激戦を制したサニブラウン

 日本陸連伊東浩司・強化委員長(47)は、2万700人の観衆を集めた男子100メートルを総括し「決勝はもっと高い次元の記録になると思ったが、天候にだいぶ左右された。昨日(23日)と同じ条件なら(9秒台は)出ていたと思う」と恨めしそうだった。

 サニブラウンについては「強いの一言に尽きる。予選、準決勝、決勝と一定の高いレベルの記録で余力を持って通過した。世界で決勝に行くためには非常に重要。(ウサイン)ボルト選手やカール・ルイス選手のように60~70メートルまでメンタルを安定させて走れるのが強み。レース勘にたけている」と評価した。

 一方、400メートルリレーは難しい判断を迫られる。25日の200メートルで代表3枠が埋まるめどが立てば、100メートルで表彰台を外した山県と桐生はメンバー入りが絶望的になるが「その辺は総合的な判断になる。いろんな声があがってくるのではないか」と含みを持たせた。