血糖値を下げる食べ物って何?

健康診断で血糖値が高いという結果が出てしまった。

そういう方も多いのではないでしょうか。
血糖値が高くてもすぐに問題になることはないですが
数年続くと
糖尿病や糖尿病網膜症、糖尿病腎症
糖尿病性神経障害といった合併症
心筋梗塞、肝硬変などの病気のリスクが高まります。
放っておくと取り返しのつかないことにもなる高血糖
その対策のために、糖質オフ生活を始めたり
食べることを我慢するのは大変だと思います。
そこで今回は、普段の食生活で改善できるように
血糖値を下げる効果が期待できる食べ物
血糖値の上昇を緩やかにする食べ物についてご紹介します。

◆酢

酢に含まれる成分である酢酸には、
血糖値の上昇を
ゆるやかにする効果があることが科学的に解明され
1日約15mlを継続的に摂ることが有効だとされています。

◆玉ねぎ

玉ねぎが
血糖値改善に効果的だという研究結果があります。
その効果的な成分は
玉ねぎを切ったときに涙が出るもとである
イソアリインではないかとも考えられています。
1日に1/4個食べることが目安となりますが
多く食べても血糖値が下がりすぎるといったことはないので
健康維持のためにも1日1/2個程度を食べるようにしましょう。
生でも加熱しても効果はさほど変わりませんが
水にさらしてしまうと
水溶性のビタミンなどが溶け出すため
水にさらさないほうが良いでしょう。

◆オクラ

オクラならではの
ネバネバは水に溶けやすい水溶性食物繊維です。
水溶性食物繊維には
食べ物の消化・吸収を穏やかにして
血糖値が急上昇するのを抑える効果があります。
また、オクラにはインスリンの働きを良くする
マグネシウム亜鉛などのミネラルも豊富に含まれています。
1日2~3本食べるのが効果的だと言われていますが
オクラの水溶性食物繊維を効果的に摂るためにも
茹でたり、炒めたりせずに、
TVなどのメディアでも多く取り上げられている
水出しして飲むオクラ茶がおすすめです。

◆豆類

たんぱく質や食物繊維、ビタミン、カルシウム
大豆イソフラボンなどの栄養成分を多く含む豆類は
血糖値の改善に効果があるという
研究結果も発表されています。
豆類は全体的に食品に含まれる
糖質の吸収度合いを示すGI値グリセミック指数)が低いため
血糖値が急激に上がることを抑制する効果が期待できます。

◆納豆

納豆には
血糖値を下げる効果のあるビタミンB2や食物繊維
インスリンの分泌を活性化する
レシチンが豊富に含まれています。
また、納豆のネバネバの成分であるポリグルタミン酸
血糖値の急激な上昇を抑えてくれます。

◆きのこ類

きのこ類に含まれる
豊富な食物繊維は糖質の吸収を穏やかにし
血糖値の急激な上昇を抑えてくれます。
また、きのこ類には糖質や脂質の代謝を促進する
ビタミンB群も多く含まれています。
きのこ類の中でも
加熱調理した後に栄養素が一番多く残るのはマイタケで
さらに炭水化物が
糖に変化するのを抑える物質が
マイタケには含まれていることが分かっています。

◆アボカド

アボカドは非常に栄養価の高い果物ですが
豊富な食物繊維も含まれているため
血糖値の急な上昇を抑える効果があります。

◆青魚

魚をよく食べる食生活が
糖尿病のリスクを低下させるという研究結果が発表されています。
血糖コントロールの改善と
インスリンの働きを促進する効果が期待できるとされ
特に脂の豊富な青魚で
糖尿病のリスクが低下することも分かってきています。
これは、青魚に含まれるEPADHAなどの
インスリン分泌を改善する働きがあるためだと考えられています。

◆五穀

玄米、麦、アワ、ヒエ、キビなどの穀物には
食物繊維やポリフェノールなどが豊富に含まれています。
日本人には欠かせない白米は
前述したGI値が非常に高い食べ物ですが
五穀米などの雑穀米にすることで
GI値を低下させることが可能となり、
糖質量も減らすことができます。

◆乳製品

牛乳、ヨーグルトはGI値が低く
牛乳は、血糖値の急激な上昇を抑えるだけでなく
他の食品と一緒に摂取すると全体のGIを下げる効果や
インスリンの分泌を良くする働きがあることも報告されています。

アロエ

森永乳業が発見したアロエに含まれる
植物ステロールの一種であるアロエステロール®には
動物を用いた実験で
高血糖値の状態を改善するだけでなく
血糖値をコントロールするインスリンの働きを
改善する効果も認められています。

シークヮーサー

シークヮーサーに含まれるノビレチンという成分には
インスリンが働く効率を上げることで
血糖値を下げる効果があるという研究結果が
発表されています。

◆チョコレート

チョコレート原料であるカカオ豆に含まれる
インスリンの働きを改善することが期待できると言われています。
また、カカオ豆は食物繊維が豊富なので
糖質の吸収と消化を穏やかにする働きもあります。
ただし、チョコレートのような嗜好品の摂取量は
1日に200kcal以内が望ましいとされているため
食べ過ぎには注意が必要です。

◆まとめ

血糖値を下げる効果が期待できる食べ物について
ご紹介しましたが
食べ合わせや食事の順番によっても
血糖値の急上昇を防ぐことが可能です。
おにぎりだけ、パンだけと言った
主食だけで食事を避け
今回ご紹介した食べ物もうまく取り入れながら
血糖値を上昇させにくい
タンパク質や野菜などを先に食べて
糖質であるパンやご飯を
後に食べることを心掛けるようにしましょう。
最近では
ソイファーストやベジタブルファーストなどに代表される
血糖値上昇を穏やかにする食べ方が注目を集めていますので
こういったこともうまく活用しながら
血糖値を抑える食生活を目指してみてはいかがでしょうか。