日本インカレで9秒台狙う熱戦

桐生VS多田!いきなり9月に激突 

 世界陸上競技選手権大会から帰国し銅メダルとバトンを手にポーズをとる男子400メートルリレー代表の(左から)藤光謙司、桐生祥秀、飯塚翔太、多田修平                              
 陸上の世界選手権で銅メダルを獲得した男子の400メートルリレー代表、男子50キロ競歩銀メダルの荒井広宙(29)=自衛隊、銅メダルの小林快(24)=ビックカメラ=ら日本代表が15日、羽田空港に帰国した。リオデジャネイロ五輪に続きメダリストとなった桐生祥秀(21)=東洋大、リレー1走の多田修平(21)=関学大=はともに日本学生対校選手権(9月、福井)に出場予定。デッドヒートで日本人初の9秒台を狙う。

 チームジャパンとしてバトンをつないだ仲間と、次はライバルとして激突だ。日本人初の9秒台を夢見る熱戦が早速繰り広げられそうだ。9月の日本学生対校では、世界陸上100メートルで準決勝に進出しリレーの第一走者として活躍した多田と、実力者の桐生とが直接対決を予定している。
 多田は「優勝を目指して頑張りたい」と宣戦布告。東洋大を背負うラストレースとなる可能性の高い桐生も「勝負にこだわっているので。しっかりいきたい」と応戦した。
 
世界陸上は個人での出場を逃し辛酸をなめた桐生だが、9秒台へ、自身の成長は実感している。「10秒01から(タイムは)上がっていないと思われるかもしれないけど、向かい風の中でも0台が出るようになっている」。一方の新鋭・多田は「桐生さんに勝てば9秒台も狙える。勝ちにこだわって自然と9秒台を出すことができれば」と意気込んだ。

 多田は19日開幕のユニバーシアード台北)にも出場予定。9秒台の壁を巡る熱戦が、日本陸上界をさらに強くする。