関西大学駅伝

青学大関西大学駅伝出場も…来年以降のオープン参加を検討


 
今年の箱根駅伝を連覇した青学大の原晋監督(49)が5日、関西学連主催の丹後駅伝(例年11月下旬開催、京都)に来年以降のオープン参加を希望していると明かした。関西学連の長距離強化委員長を務める京産大の伊東輝雄監督(70)は受け入れに前向き。異色指揮官が率いる青学大は6日の全日本大学駅伝名古屋市熱田神宮~三重・伊勢市伊勢神宮=8区間106・8キロ)で大会初優勝と今季の3冠王手を目指す。

 日本陸上界の異端児を自任する原監督が、全日本大学駅伝の前日に画期的なプランを披露した。

 「来年以降、関西の丹後駅伝にオープン参加したいと考えている。青学大に入って一度も駅伝に出場しないまま卒業する選手がいる。学生3大駅伝に出られない選手たちにタスキをつけて走る醍醐(だいご)味を知ってほしい。それに、我がチームが参戦することで少しは丹後駅伝の盛り上げに貢献できると思う」。チームの強化と大学駅伝界の発展という“一石二鳥”の腹案をぶち上げた。

 青学大のオープン参加について関西サイドは好意的に受け止めている。1986年に全日本を制した関西学生駅伝界の雄、京産大の伊東監督は「個人的には歓迎します。関西の学生ランナーにとって大きな刺激になる。早速、関西学連の中で話し合っていきたい」と前向きに話した。

 関東の大学が覇を競う箱根駅伝は新春の風物詩として定着しているが、対照的に各地域の大学駅伝は運営面で苦戦している。今年で78回目という長い歴史を持つ丹後駅伝も同様だ。「大口の大会スポンサーがいないので、各校が参加費25万円を出している状況です。青学大がオープン参加することで大会が注目されればありがたい」と伊東監督。中国電力のサラリーマン時代、抜群のアイデアと行動力で“カリスマ営業マン”の異名を取った原監督は、全国の大学駅伝を大々的に売り出すつもりだ。

 ◆丹後駅伝 正式名称は関西学生対校駅伝競走大会。第1回大会は1937年に京都・平安神宮スタート、兵庫・甲子園ゴールの7区間65.6キロで行われた。その後は奈良公園、琵琶湖などで行われ、2013年から「丹後駅伝」に。今年は11月19日に京都・京丹後市浜公園をスタート、宮津市役所前ゴールの8区間84.1キロで開催される。