国体一般 女子
福島千里が国体で予選敗退
「レースって難しい」
<茨城国体・陸上>◇5日◇成年女子100メートル◇笠松運動公園陸上競技場
2020年東京オリンピック(五輪)で4大会連続出場を狙う福島千里(31=セイコー)が予選3組6位の12秒13で、準決勝進出を逃した。
【写真】私服姿の福島千里
両アキレス腱(けん)負傷から約5カ月ぶりの復帰戦だった9月21日の全日本実業団対抗選手権予選敗退に続く不本意な内容。記録は12秒25から、わずかに上回ったが「レースって難しいなあって思いました。国体に代表で出られない選手もいる中で、1点も取れないなんて申し訳ない気持ち」。400メートルリレーにもエントリーしているが、「頑張らなきゃいけない立場ですけれど、実力のある頼もしい後輩たちもいるので、今年ばかりは、おんぶされたり抱っこされたりしていいかな」と苦笑いだった。
東京五輪本番へ1年をきり、完全復活に試行錯誤も続いている。「来年に向けて、今年はレースがあまりない状態で東京を迎えてしまう。スピードが上がっていない中で、試合でなくても練習で試合らしくやるとか、やらなきゃいけない」。100、200メートルの日本記録保持者として、再び世界に挑む心境を明かした。
京都大卒 山西が金
京大卒の金メダリスト誕生
山西利和が20キロ競歩V
<陸上:世界選手権>◇第7日◇4日◇ドーハ・コーニッシュ◇男子20キロ競歩
京大卒の金メダリストが誕生した。男子20キロ競歩で山西利和(23=愛知製鋼)が1時間26分33秒で優勝した。五輪、世界選手権を通じ、同種目で日本勢がメダルを獲得するのは初だった。日本は鈴木雄介(31=富士通)に50キロに続き、20キロでも、ダブル金メダルを獲得した。
7キロ付近で、集団を抜け出す積極策。首には冷却タオルを巻き、高温多湿な環境を歩き切った。2日前の会見では「当日のパフォーマンスにパフォーマンスにすべてを注ぎたい。金メダルを最大のターゲットとして、練習をしてきた。やるべきことの最後の手順を1つずつ踏んでいけば、結果は付いてくる」と意気込んでいた。3月の全日本競歩能美大会では世界歴代4位、日本歴代2位となる1時間17分15秒を出していた。優勝候補に挙げられていた、その実力を発揮した。
山西は京都・堀川高から京大工学部に現役合格。今大会の50キロで金メダルを獲得した鈴木雄介(31=富士通)らを育てた内田隆幸氏の指導を定期的に受け、課題を持ち帰り、独自で力を磨いた。強豪で育ったわけではない自分を「雑草」と表現していた。「京大卒」の肩書きでも注目を浴びていた男。競技で世界の頂点に立った。
50キロは15年世界選手権銅、16年リオデジャネイロ五輪銅、17年世界選手権銀、銅メダルを獲得した一方で、20キロは今まで世界の壁に阻まれていた。前評判は高かったが、6位が最高だった。それを山西が打ち破った。
これで東京オリンピック(五輪)の代表に内定した。1年後の大舞台。そこにも大きな期待が膨らんだ。