服部勇馬、日本勢14年ぶりV

「35キロ以降の課題を克服できた」福岡国際マラソン

12/2(日) 15:39配信
スポニチアネックス
 
(2018年12月2日 福岡市・平和台陸上競技場発着42・195キロ)

 20年東京五輪代表選考レース「ラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」選考会を兼ねた、福岡国際マラソンは2日、福岡市内の平和台陸上競技場発着で行われ、服部勇馬(25=トヨタ自動車)が日本歴代8位の2時間7分27秒(速報値)で優勝し、MGC出場権を獲得した。フルマラソン4回目で自己ベスト(2時間9分46秒)を大幅に更新、04年大会を制した尾方剛中国電力)以来、14年ぶりの日本選手の優勝となった。

 前日本記録保持者の設楽悠太(26=ホンダ)は2時間10分25秒(同)で4位、4月のボストンマラソンを制した公務員ランナー・川内優輝(31=埼玉県庁)は2時間12分3秒(同)で10位だった。また、2時間10分42秒で6位の山岸宏貴(25=GMO)、2時間10分54秒で7位の福田穣(27=西鉄)もMGC出場権を獲得した。

 1キロ約3分ペースで進められたレースは、30キロ付近で先頭集団が8人に。その後、ペースが上がって設楽、園田隼(29=黒崎播磨)らが遅れ、服部、イエマネ・ツェガエ (33=エチオピア)、アマヌエル・メセル(27=エリトリア)の3人に。36キロ過ぎに服部がスパートして抜け出し、そのままゴールテープを切った。

 優勝インタビューで、服部は「いつも35キロ過ぎで失速してしまっていたんですが、その克服ができたのですごくうれしい。目標としていたタイムとほぼ同じだったのでうれしいのと同時に練習の成果が実っていい結果が出たと思う。32キロ以降、余裕があったら行こうと思っていたので想定通りでした」とレースを振り返った。MGC出場権獲得には「昨年はケガばかりだったんですが、それを乗り越えてこういう結果を出せたので周りの人に感謝するのと同時に恩返しできたかなって思います」と笑顔。東京五輪出場に向け「まだまだ僕自身、力はないと思うので他の選手に負けないような取り組みを続けていけたらと思います」と表情を引き締めていた。